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未来を生きる君たちへ 感想 [最新映画]

解説: 『アフター・ウェディング』などのスサンネ・ビア監督が、暴力や憎しみに満ちた世界の中で希望を見いだしていく人々の姿を描き、第83回アカデミー賞外国語映画賞を受賞した感動作。ある2組の家族が抱える葛藤(かっとう)から複雑に絡み合った世界の問題を浮き彫りにし、登場人物それぞれが復讐(ふくしゅう)と許しのはざまで揺れ動くさまを描写。キャストにはスウェーデンで活躍するミカエル・ペルスブラント、『ある愛の風景』のウルリク・トムセンら実力派がそろう。シネマトゥデイ(外部リンク)

あらすじ: 医師アントン(ミカエル・ペルスブラント)は、デンマークとアフリカの難民キャンプを行き来する生活を送っていた。長男エリアス(マークス・リーゴード)は学校で執拗(しつよう)ないじめを受けていたが、ある日彼のクラスに転校してきたクリスチャン(ヴィリアム・ユンク・ニールセン)に助けられる。母親をガンで亡くしばかりのクリスチャンと、エリアスは親交を深めていくが……。シネマトゥデイ(外部リンク)

映画レポート

「未来を生きる君たちへ」何が起こっても生き続けていく強さ
「未来を生きる君たちへ」何が起こっても生き続けていく強さ
 デンマークの女性監督スサンネ・ビアは、“選択”を描く監督である。ここ10年ほどは社会問題を絡めたシリアスなドラマを撮っているが、社会問題はあくまでも主人公たちの背景として存在し、描いているのは生き残るために仲間を殺すことを迫られた捕虜や、全身不随となった恋人と結婚するか迷う女性など、岐路に立たされた人間の選択についてである。  本作も虐殺者に治療を頼まれた医師の父親といじめに遭う息子の選択が描かれるが、今回は世代による価値観の違いを入れ込むことによって、憎しみの連鎖と赦しというテーマをより深く掘り下げている。このテーマは身近な問題でもあるため、これまでの作品と違い自分の物語として捉える観客も多いだろう。それだけに主人公たちの赦しの姿勢に共感できるかどうかが、本作に感動できるかどうかに直結してしまう恐れがある。しかしビア作品の魅力はテーマや題材そのものではない。  彼女の作品の素晴らしさは、葛藤だけでなくその後の決断と、その決断を受け入れる周囲の人々を最後に必ず見せる点だ。ラストで常に希望を感じさせるのは、下した決断の正しかった結果として希望があるのではなく、決断することで前進していく姿に、観るほうが希望を見出すからだろう。今回もテーマである赦しが正しいかどうかというより、何が起こっても、それでも生き続けていくのだという人間の強さを感じさせる点に、一番心が動かされる。(木村満里子)(映画.com)

[2011年08月11日 更新]

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